今回からはコース攻略のヒントになりそうなネタになります。
まずはコースにはどんなセクションがあるのでしょうか?
基本的に今回は3レーンサーキットのセクションについて解説します。
Step1.ジャパンカップ ジュニアサーキット
ミニ四駆のコースはセクションごとに分割し、様々なコースを組むことが可能です。
店舗で開催されるレースで基本となる3レーンサーキットは、一般的な店舗でも販売されています。
2レーンのオーバルホームは基本的にレースで利用されず、固さ等も異なり、拡張性も無い事から、実戦からはかなり遠い仕様ですので、お勧めできません。
今回の記事ではこの3レーンサーキットのセクションを中心に紹介します。
No | 名称 | 略称 | 内容物 | 設置面積 (単位:cm) |
収納時寸法 (単位:cm) |
---|---|---|---|---|---|
69506 | ジャパンカップ ジュニアサーキット |
JCJC |
|
306×144
大体4畳半で斜めに設置でギリギリ。 |
W91.0 H65.0 D31.2 |
94892 | ジャパンカップ ジュニア サーキット (トリコロール) |
ミニ四駆のサーキットはかなり大きいサイズです。
また、走行時の騒音も半端ではなく、奥様の逆鱗に触れる事は間違いないので、もしご購入を検討するならば、家庭内で十分な検討と交渉して下さい。
これが中々クリア出来ず、親子の必死のプレゼンの甲斐無く、我が家では導入できていません。いずれ…いずれはぁ…!!
レーンの幅と高さは規定されており、以下の通りです。
- コース幅:115mm(直線部分における1車線の寸法)
- コースフェンスの高さ:50mm(路面からの寸法)
- レーンチェンジやバンクコーナーなど、よりスムーズな走行のために部分的に幅と高さを変更することは認められます。
※タミヤ「ミニ四駆公認競技会規則(2016年改訂版)」より抜粋
Step2.セクション
ストレート
前述のJCJCに含まれています。
障害物が無い限り、どんどん加速するセッションです。
しかし、加速後の立体セクションには注意して下さい。
コーナー
前述のJCJCに含まれています。
基本が出来ているマシンならば平面はそこまで脅威ではありません。
しかし、直前に立体セクションがある場合は不安定な状態で進入しますので、注意して下さい。
また、コーナーではアウトリフト(外側タイヤが浮く)やインリフト(内側タイヤが浮く)ように挙動します。
これを前回記事のスタビ等で制御しているわけです。
アウトリフトとインリフトは今後も出てきますので覚えておいて下さい。
コーナースピードを上げる方法
- 滑りやすいタイヤにする
- トレッド幅両端のタイヤ接地面の距離を短くする
- ローラーベース前後ローラーの距離を狭くする
- フロントローラーのスラスト角を弱める
- 両端のタイヤ接地面の距離
- 前後ローラーの距離
ウェーブ
前述のJCJCに含まれています。
連続で続いた場合、速度低下を招きます。
立体レーンチェンジ(LC)
前述のJCJCに含まれています。
急角度の左右上下に揺さぶられる立体セクションです。
このセクションでのマシンの基本的な挙動は下記の通りです。
LC進入時はインリフトが発生します。
そしてこの体制のまま、頂点に上り、下りの出口に向かいます。
下りでは速度が出ている場合、上記の図のようにアウトリフトの体制で飛びながらLCから脱出しようとします。
その為、リヤローラーが片側しか接触せず、ふんばれずにコースの外へ飛んでいってしまいます。
レーンチェンジの基本的な対策
- フロント右ローラーの調整
- スラストをきつくする
- 食いつきのいいローラーにする
- ローラー位置を上に上げる
- リヤローラーの調整
- ローラー位置を上下に調整
- スタビの活用
- ローラーで足りないならばスタビでカバー
- フロントステー(プレート)の強度を上げる
- カーボンステー(高価)に変える
- FRPステー2枚を接着し強度を上げる
- 速度を落とす
- ブレーキを強める
- 電池の電圧を下げる
- モーターのランクを下げる
ローラーセッティングである程度攻略が可能です。速度を落とすのは最終手段と考えましょう。
スロープセクション(テーブルトップ)
ジャパンカップ Jr.サーキット スロープセクション (レッド)
立体セクションの代表格です。
上り下りの2つのパーツで構成されており、間に他のセクションを挟むことが可能です。
上りと下りの間にセクションを挟んだ場合、下りスロープは要注意です。
ミニ四駆の構造上、上りではブレーキが効きますが、下りではブレーキが効きません。
スロープの基本的な対策
- まっすぐ飛ばす
すごく大事な事です。重量バランスやフロントリヤの接触部分で体勢を整えます。 - 全体的なスピードを落とす
主にモーター、ギヤ、電池(電圧)の調整 - 重量を増やし、飛距離を縮める
重量増により、速度が低下するデメリットがあります。 - ブレーキを調整する(上り)
ブレーキと着地による減速が起き、そこから加速しなくてはならない為、スピードを落とした方がコース1周は速い場合もあります。
基本的にはこれらの対策を組み合わせて攻略します。
バンクアプローチ
Jr.サーキット バンクアプローチ20 (レッド)
スロープと同様に採用されやすいセクションです。
スロープ上りと同様にブレーキが接触してしまう為、ブレーキが強すぎると大幅に減速、酷い場合は上りきれずに停止してしまいます。
バンクの基本的な対策
- 勢いをつけて突破
直前のセクションで勢いをつけて登りきります。
しかし、直前のセクションが減速ポイントであったりする場合、困難です。 - トルク(パワー)重視
モーター、ギヤ、タイヤを変え、単純にトルク(パワー)を上げて登りきります。 - フロントブレーキ位置の調整
スロープ上りとバンクは角度が異なります。
それを利用し、フロントブレーキがスロープ上りでは当たり、バンクの角度では当たらない位置に調整する方法です。
マシンフロントの地上高とセクションの角度から計算を行う必要があります。
ウォッシュ
ウォッシュボードセクション 5mm・10mm各2枚
傾斜があり、マシンが通過する際に小さくジャンプします。
ウォッシュを半分にした片側ウォッシュというものもあり、これはマシンの片側側だけが浮いてしまいます。
これにより、体勢が崩れ、次のセクションでコースアウトしやすくなってしまいます。
ブレーキセッティングで制御するのが一般的です。
ラジ四ジャンプ
ミニ四駆サーキット ジャンプ台
私が一番嫌いなセクションです。なのであまり詳しく解説出来ません。
フロントがスロープより接地しやすく、ジャンプ時にリヤタイヤがひっかかりやすい形状になっています。
結果的に前のめりでジャンプし、前転してしまいます。
一般的な対策としてはフロントを上げる、リヤブレーキを下げる事だそうです。
ここまでは一般販売されている3レーン用セクションです。
自家製、他社製でよく見られるセクションを簡単に説明します。
芝
そのままの通り、人工芝です。
市販パーツではありませんが、結構な頻度で見かけます。
ストレートでは中/小径タイヤ+低い位置のブレーキに対し、牙を向きます。
地上高が低い場合、強い抵抗を受け、著しく減速、もしくは停止してしまいます。
また、着地に芝がある場合、着地で前転してしまいやすいです。
ブレーキをフロント高め、リヤ低めにするとまだマシになります。
バーニングブリッジ
5レーン サーキット レーンチェンジセット
上記は5レーンサーキットになり、公式戦、直営店の新橋TPFほか、一部でしか使われていません。
写真の赤いコーナーにあるのがバーニングブリッジです。
1レーンだけ前述のバンクと同じように傾斜があり、レーンチェンジを行います。
3レーンサーキットにおいてもたまにバーニングブリッジを設置するケースもあります。
対策は基本的にはバンクとおなじです。
デジタルカーブ
通常のコーナーと異なり、壁がカクカクしています。
公式レースで登場したセクションで、それを3レーン用に他社が販売しています。
その為、マシンに対する衝撃が強く、高速で突入した場合、破損する恐れさえあります。
スライドダンパーで衝撃を緩和するのが一般的な対策です。
No | GP | パーツ |
---|---|---|
15467 | 437 | リヤワイドスライドダンパー |
15469 | 469 |
フロントワイドスライドダンパー |
尚、上記のスライドダンパーは重量がかなりのネックですが、ジャンプ時の姿勢制御にも有効といわれています。
よく見かけるセクションだとこんなところでしょうか。
記述した対策はあくまで私の経験を中心に記述しており、絶対的なものではありません。
また、レイアウトによって対策が裏目に出ることさえあります。レイアウト全体を見て自分なりの答えを出してください。
次回は今更ですが、ブレーキセッティングを予定しています。
これまでの記事でもブレーキは何度か出ていますので、おさらいとまとめを兼ねたものになると思います。
- 初級その4【ローラー】
- 中級その2【ブレーキセッティング】