今回はベアリング関連の記事です。
ベアリングは回転時の抵抗が非常に少なく、スピードアップにつながります。
本来なら基本パーツに数えてもいいベアリングですが、今回の一連の記事では以下の理由により先延ばしにしていました。
- ベアリングは高価
- AR/MAシャーシ基準だと付属のプラベアリングが高性能
- 脱脂等の加工が必要
- 脱脂後のメンテが大変
Step1.ベアリングについて
ベアリングの一般知識はWikipediaでも見て下さい。
ミニ四駆のベアリング知識だけ記述します。
ベアリングの呼称は外径と内径から620(外径6mm/内径2mm)というように記述します。
ベアリングは主に以下の場所に利用します。
- カウンターギヤ
- 軸受け
- ローラー
これらの箇所に使いベアリング及び関連パーツは以下の通りです。
No | AO | パーツ | 説明 |
---|---|---|---|
94389 | 1011 | 620ベアリング 2個セット |
主な用途
|
94752 | 1017 | 520ボールベアリング 4個セット |
主な用途
|
94768 | 1018 | ベアリングローラー用スペーサー (20個) |
ベアリングを取り付ける場合に必要。 |
AR/MAシャーシは低摩擦プラスチック(POM)を採用したプラベアリングが付属しており、グリス塗布が必須ですが、ベアリングにはグリスは塗りません。
Step2.ベアリングの慣らしと脱脂
ベアリングは個体差により回らないものもあります。
また、錆び防止の為のグリスが添付されており、大きな抵抗になっています。
ベアリング慣らし
準備するもの
- ホイールのついていないマシン(ワークマシン)
- ベアリングスペーサー
- ピニオンギヤ(固定出来れば他のパーツでも可)
手順
- ホイールが付いていないマシンを用意します。
- ワークマシンにシャフト両端にベアリングスペーサー、ベアリング数個、ベアリングスペーサー、ピニオンギヤの順で取り付けます。
- ベアリングが回転しないよう、うまく固定します。(ゴムをベアリングとバンパーに橋渡しするなど)
- モーターを数分間回し、ベアリング内側だけ回転させます。
- ベアリングを逆にしてもう一度繰り返します。(逆回しをさせます。)
これにより、内部の余分な凹凸が削れます。
ベアリングの脱脂
準備するもの
- ジッポーオイルもしくはパーツクリーナー
- 密閉率の高い小ビン(塗料用のスペアボトルが最適)
- 潤滑油
ジッポーオイルやパーツクリーナー、潤滑油は人体には有害です。
お子様が舐めたりしないように十分に注意して下さい。
手順
- ビンにジッポーオイルもしくはパーツクリーナーを入れます。
- ビンにベアリングを浸します。
- がむしゃらにビンをシェイク。
ベアリング内部の油分が溶け出し、にごります。 - 1日放置します。
- ベアリングを取り出し、よく乾かします。
- 潤滑油を指します。
脱脂は保護目的の油分を取り除く作業です。
その為、脱脂済ベアリングを長時間放置すると錆びて使い物にならなくなる為、潤滑油を定期的に指してあげる必要があります。
次回はそろそろ悲鳴を上げ始めてきたであろうプラローラーの為にも実践的なアルミローラーを紹介します。